日本語の方言アクセント のバックアップ(No.1)


理論

日本語の発音の抑揚は音の高低で行われる。
この音の高低のうち、文法などの文的なもので決まる高低と、単語を区別するための高低がある。
このうち、文の音の高低をイントネーション (intonation)、単語を区別するための音の高低を(狭義の)アクセント (accent) という。

類聚名義抄と『類』

類聚名義抄は11~12世紀に成立した辞書であり、当時のアクセントを記した『声点』が記載されている。これに記されたアクセントを名義抄アクセントとよばれ、日本語アクセント祖体系を再建するうえで、重要な資料となった。

名義抄アクセントと、各地の方言は強い対応関係があり、方言間の対応関係を示すために、類聚名義抄で同じアクセントであった単語をまとめてグループ化し、『類』と呼ぶこととなった。
これにより、各方言のアクセント体系を簡便な記号で表せる。

例えば、1拍の名詞には3つのグループがあるため、各グループを1拍1類、1拍2類、1拍3類と呼び、その三つと例外について記述するだけで、下記の表のように(ただし表は制作中)1拍のアクセント体系が表せる。