但馬方言 のバックアップ(No.2)


分布

おおよそ兵庫県北部の但馬地方にあたる。
ただし、京丹後市久美浜町と福知山市夜久野町を含み、朝来市生野町の近辺を除く。

アクセント

内輪式と垂井式A型がある。
垂井式A型は内輪式から変化したと解釈可能である。
一方、朝来市生野町は垂井B式あるいはC式であり、内輪式とは系統が異なる一方、京阪式からの変化で説明がつく。このため、但馬方言よりも播磨北部の方言との関連が強いと考えられる。

  • 内輪式
    • 但馬型?
    • 但馬二方型?
  • 垂井式A型
    • 山東町型?
    • 朝来町型?
  • 垂井式B型(生野町)

内輪式(但馬型?)

但馬方言の大部分は、内輪式アクセントである。
内輪式アクセントは、式対立がなく、下げ核によってアクセントを区別する。また、1拍名詞の類統合は 1/2.3 で、2拍名詞の類統合は 1/2.3/4.5 となっている。
同様のアクセントは丹後半島や名古屋等にあるが、但馬地方では伝統的に有核が一拍卓立で発音される点が異なる。また、無核の名詞は単独形で高く始まることがあることも特徴的である。
(一拍卓立は中輪式である鳥取県東部とも連続する性質である。)

参考

  • 講座方言学 7 ―近畿方言の方言―, 昭和57年10月31日発行, 出版:国書刊行会