実数 のバックアップ(No.1)


実数の性質

実数は幾つかの性質を持つが、
教科書では4つの性質に整理されている。

  • 性質[I]:四則計算ができる
  • 性質[II]:大小の順序がつく
  • 性質[III]:稠密性
  • 性質[VI]:連続性

性質[I]:四則計算ができる

 実数に限らず、加減乗除のうち
足し算(加)、引き算、(減)、掛け算(乗)
については整数・有理数の範囲でも成り立つし、
割り算(除)も有理数の範囲で成り立つ。
なじみ深い性質なので、深入りする必要もないだろう。

性質[II]:大小の順序がつく

これも、自然数、整数、有理数の範囲で成り立つ話で、
実数特有ではない。
1<2
のように、当たり前の話である。
しかし、「大小の順序がつく」ことによって、
以下の二つの性質が引き出せる。

性質:無限である

これは性質[I]と[II]から引き出せる。
どんな実数にも大小の順序がつくということは、
どんな大きい数でも、それより大きな数があることになる。

もし、最後の実数なるものがあると仮定すると、
(最後の実数)<(最後の実数+1)
「最後の実数」より大きな数が存在するため、矛盾する。

というわけで、実数や整数に「最後」はなく、無縁である。

性質:アルキメデスの公理

これも性質[I]と[II]から引き出せる。

0<b<a
a,b∈
つまり、実数aとbを用意して、bがaより小さいとき、
a<nb となる自然数nが存在する。

具体的に書けば、
a=100
b=3
としたとき、
0<3<100
なのだが、
n=34としてやると、
100<34×3 となる。
(別にnは35だって、100だって、1億だっていい。)

実数aがどんなに大きくても、
実数bがどんなに小さくても、
すごく大きい自然数nをbに掛けてやってnbにすれば、
aを越えることができる。
そういう希望ある数学的結論である。

性質[III]:稠密性

これは有理数の範囲でも成り立つ。
実数が稠密である、つまり、すごくたくさん詰まってるというのは、
高校レベルでも、教科書のレベルでも当然のものとして扱う。

二つの実数、例えば、区間 [ 1.23 , 1.56 ]
つまり、1.23と1.56の間……という狭い範囲ですら、
無限の有理数と実数が含まれている。

性質[VI]:連続性

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